
こんにちは。開業アドバイザーのカバ山です。
今回の内容はこちら。
この記事を読んでわかること
✅「給与支払事務所等の開設届出書」の内容
✅「給与支払事務所等の開設届出書」を自宅で書く方法
✅初めての「給与支払事務所等の開設届出書」の書き方(見本あり)
「給与支払事務所等の届出書」とは、ざっくりいうと「給与を支払う」ことになったら提出する書類です。
「従業員(または専従者)を雇う」ことと一緒ですね。
届出書は、支払う給与が少額だとしても提出する必要があります。
提出しないとどうなっちゃうの?にお答えしておくと、税務署が「給与の支払い」を把握できなくなりますので「源泉所得税の納付が送られて来ない→納付を忘れる」ということになりかねません。
そのときはペナルティとして税金を多く支払うことになるので十分気をつけてください。
以上のことから、「給与支払事務所等の届出書」は「人を雇う」と同時にパっと書いてパっと出すようにしましょう。

源泉徴収したお金は従業員の税金だからね。従業員のためにもちゃんと提出しよう
じゃあその「給与支払事務所等の届出書」ってどうやって書くの?ということですが
お任せください。
この記事は、初めて「給与支払事務所等の届出書」を書く人でも、読み進めながら書けるガイドになっています。
パソコンでの作業がおすすめします、なので本記事はスマホで見ることをおすすめします。
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「給与支払事務所等の届出書」の内容

- 給与支払い事務所等の届出書の内容
- ❶提出日
❷提出する税務署
❸住所または本店所在地(納税地)
❹氏名または名称(屋号)
❺個人番号(マイナンバー)
❻氏名
❼開設・移転・廃止年月日
❽給与支払いを開始する年月日
❾届出の内容および理由
❿給与支払い事務所等について
⓫従業員数
⓬その他参考事項
⓭税理士署名

個人情報以外はほとんど書くこともないから5分もあれば終わっちゃうよ
自宅で「給与支払事務所等の届出書」を書く方法2選

まずは国税庁のホームページにある「給与支払事務所等の届出書」をダウンロードします。(こちらからダウンロード→「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書(PDF/255KB)」)
次に書き方です。
2通りあるのでどちらかを選びます。
- 印刷して手書き
- PDFに直接入力(少しめんどくさい)
印刷して手書きする場合
ダウンロードした「給与支払事務所等の届出書」を開いて「印刷」します。
この後で解説する「給与支払事務所等の届出書の書き方」を参考に必要事項を記入しましょう。
注意点は「読めること」
ゆっくり丁寧な字をこころがけましょう。

ミミズが這ったような字でも読めれば大丈夫
PDFに直接入力(手間がかかる)
無料で行う場合はAdobe Acrobat Reader DCの無料版が必要になります。
リンクからダウンロード→インストールしてご利用ください。( Adobe Acrobat Reader DCの無料版ダウンロードはこちら)
インストール後
国税庁HPからダウンロードした「給与支払事務所等の届出書」のファイルを右クリック。

上のように表示されますので「入力と署名」をクリック。
各項目・チェックマーク(✔)などを入力しましょう。
文字の大きさ・位置など一つ一つ設定しないといけないので「印刷→手書き」よりも時間がかかります。
初めての「給与支払い事務所等の届出書」の書き方(見本あり)
順を追って解説します。
実際に記入しながら進めていきましょう。
1.提出日

➡提出する日を記入しましょう。提出期限は給与を支払うことになってから1か月以内です。
2.提出する税務署

➡管轄の税務署名を記入しましょう。(管轄の税務署がわからない方はここをクリック)
3.住所または本店所在地(納税地)

➡納税地となる住所と連絡先を記入しましょう。
基本は住民票記載の住所ですが、納税地を事務所や仮住まいのホテルなどにしている場合はそちらの住所を記入しましょう。
4.氏名または名称(屋号)

➡屋号を記入しましょう。無ければ本名を記入しましょう。
5.個人番号(マイナンバー)

➡個人事業主の場合は12桁のマインバーを記入しましょう。
通知カード、またはマイナンバーカードに記載されています。
6.氏名

➡あなたの本名を記入しましょう。
7.開設・移転・廃止年月日

➡「開設」に〇を付けて、開業日を記入しましょう。
開業日がわからなければ後述する「給与支払を開始する年月日」と同じ日でも大丈夫です。
8.給与支払いを開始する年月日

➡初めて給与を支払う日を記入しましょう。
支払う「予定」の日でも大丈夫です。
9.届出の内容および理由

➡「開業又は法人の設立」にチェックを入れましょう。その他は空欄で大丈夫です。
10.給与支払い事務所等について

➡すべて空欄で大丈夫です。
11.従業員数

➡従業員の数を記入しましょう。
個人事業主は自分の数は含めません。
12.その他参考事項

➡空欄で大丈夫です。
13.税理士署名

➡税理士が届出書を作成した場合のみ署名をもらいましょう。あなた自身が作成した場合は空欄で大丈夫です。

おつかれさま!「給与支払い事務所等の届出書」の書き方はおしまいだよ。
提出方法
2つあります。
- 税務署に持参、または郵送(管轄の税務署がわからない方はここをクリック)
- e-Taxによる電子申請(e-Taxのホームページ)

e-Taxで申請すれば「書類のダウンロード~申請」が、すべて自宅で完結するよ
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まとめ
この記事では、初めて「給与支払事務所等の届出書」を書く人のためのガイドを行いました。
あらためて内容はこちらになります。
- この記事の内容
- ✅「給与支払事務所等の届出書」の内容
✅「給与支払事務所等の届出書」を自宅で書く方法
✅初めての「給与支払事務所等の届出書」の書き方(見本あり)
書き終わってみれば難しい内容ではありませんが、「初めて」だと「本当にあってるの?」と誰かに聞きたくなりますよね。
この記事がその代わりになるよう執筆しました。
これで「給与支払事務所等の届出書の書き方」はバッチリだと思うので、周りで「書き方」に困っている人がいたら是非教えてあげてください。「わかっていても説明するのが難しいよー」というときは、この記事をすすめてみてください。きっとお役に立てるでしょう。

初めての人向けだからね。わかりやすく教えるよ
さいごに、
個人事業主の節税メリットのひとつに「青色専従者給与」があります。(給与が全額経費になる)
「青色専従者給与」を使うときにも「給与支払事務所等の届出書」は必要です。
そして、「青色専従者給与」を使うには「青色申告承認申請書」を税務署に出して、「青色申告」ができるようにしないといけません。
はい、ややこしい。
言葉だけだと頭がこんがらがっちゃうので図を用意しました。

全ての書類が必要だった場合、これを段階的に提出するのは「めんどくさい」です。
おすすめは「開業時に全てまとめて提出」です。
内容を理解して必要な書類をピックアップしましょう。
開業届など他の手続きはこちら
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